レンズ素材の違いによって、レンズを付けたときのフィット感や汚れのつきやすさに影響してきます。
一長一短があり、装用感にも個人差がありますので、眼科医の検診を受け、相談の上で選ぶようにしてください。
シリコーンハイドロゲル素材
シリコーンハイドロゲル素材は、酸素透過性に優れたシリコーンを配合した新素材です。
<着けると期待できる効果>
・乾燥感をおさえ、装用感が向上する。
・酸素不足に伴う感染症や充血、角膜の病気などのリスクをおさえる。
従来素材においては、レンズの乾燥を防ぐため含水率を高くした結果、目からレンズに水分を取り込むので、乾燥感が出ていました。含水率とは?
しかしシリコーンハイドロゲルは、含水率に依存しなくとも従来の素材と比べてより多くの酸素透過性を持たせることに成功しています。
代表的なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ
よく知られていると思われるものを挙げておきます。硬さに関しては参考程度としてください。
1カ月使い捨てコンタクト:
エアオプティクスナイトアンドデーアクア(O2オプティクス)酸素透過率:175(硬さ:普通位)
2週間使い捨てコンタクト:
エアオプティクス 酸素透過率:138(硬さ:そこそこ柔らかい)
アキュビュー アドバンス 酸素透過率85.7(硬さ:とても柔らかい)
アキュビュー オアシス 酸素透過率147(硬さ:柔らかい)
ピュアビジョン2(メダリスト フレッシュフィット)酸素透過性:130(硬さ:若干硬い)
1日使い捨てコンタクト:
1種類しか売られていないようです。
ワンデーアキュビュートゥルーアイ 酸素透過率118(硬さ:そこそこ柔らかい。アドバンスとオアシスの間位?)
しかし、顔や手の脂など脂質の汚れや、花粉タンパク質が付着しやすい欠点があります。女性のお化粧やクレンジングがつくと、レンズが汚れてくもってしまう事もありますので、気になる場合は、毎日新しいものと交換できる一日使い捨てコンタクトレンズを検討されると良いでしょう。
イオン性レンズ・非イオン性レンズ
ソフトコンタクトレンズには「イオン性」と「非イオン性」の2つがあり、汚れのつきやすさ・つきにくさに関係します。上記シリコーンハイドロゲル素材にも、イオン性のものと非イオン性のものがあります。
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イオン性レンズ
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- 酸素が通りやすい素材構造だが、レンズ素材にマイナスイオンを帯びており、たんぱく質等プラスイオンを帯びた汚れが付着しやすい。
花粉症やアレルギーがある人では向かない場合がある。
- 酸素が通りやすい素材構造だが、レンズ素材にマイナスイオンを帯びており、たんぱく質等プラスイオンを帯びた汚れが付着しやすい。
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非イオン性レンズ
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- イオン性レンズと比較して汚れが付きにくいため、長時間の装用でも快適さが持続し、耐久性が高い。
ただし、イオン性レンズの方が酸素を良く通す(=角膜への負担が低い)ものが多い。
- イオン性レンズと比較して汚れが付きにくいため、長時間の装用でも快適さが持続し、耐久性が高い。
UV(紫外線)カットコンタクトレンズ
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- 紫外線対策といえば、日焼けによるシミ・ソバカスなど、見える症状には気をつけている方も多いと思いますが、紫外線が直接目に与える影響は、実感しにくいためかあまり意識されていないようです。
しかし実は、紫外線は目にもダメージを与え、時に重大な病気につながることもあります。 - 瞳に届く紫外線の多くが角膜で吸収されますが、波長によっては目の奥の水晶体や網膜にまで達します。
- 紫外線対策といえば、日焼けによるシミ・ソバカスなど、見える症状には気をつけている方も多いと思いますが、紫外線が直接目に与える影響は、実感しにくいためかあまり意識されていないようです。
- 紫外線のダメージが蓄積すると、目の老化を促進したり眼病につながる可能性があります。紫外線はサングラスの側面からも入ってきますので、目の紫外線対策としては、UVカットコンタクトレンズを装着するとより効果的です。
含水率50%未満(低含水レンズ) | 含水率50%以上(高含水レンズ) | |
非イオン性 | グループI ・タンパク質等の汚れに強い ・形状保持性能に優れる ・目が乾燥しにくい ・酸素透過性能が低い |
グループII ・タンパク質等の汚れに強い ・付け心地が良い ・酸素透過性能が高い |
イオン性 | グループIII ・目が乾燥しにくい ・タンパク質汚れが付きやすい ・ 酸素透過性能が低い |
グループIV ・付け心地が良い ・酸素透過性能が高い ・ タンパク質汚れが付きやすい |