コンタクトの知識~酸素透過率
2021.08.19更新

酸素透過率(酸素透過性)について

酸素透過率(酸素透過性)とは、レンズがどのくらい酸素を通すかを、レンズの厚みを考慮して示した数値です。

目には酸素が必要です。
角膜(くろ目)には血管がないので、涙を通して空気中から酸素を直接吸収する必要があります。角膜に酸素が十分に届けられないと、目のトラブルを引き起こすリスクが高くなります。
長時間コンタクトを付けていると疲れるのは、コンタクトが酸素を通しにくくなるためです。

たとえば目の充血は、角膜の酸素が足りなくなり、酸素や栄養をふくんだ血液を供給しようとして血管が拡張することが原因のひとつです。

よって酸素透過率が高いほど、酸素を角膜に良く届けるコンタクトレンズと言えます。

最近では、高い酸素透過性を持つシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズが注目を集めています。よく知られているものでは、
エアオプティクスナイトアンドデーアクア(日本での販売名は「O2オプティクス」)、
アキュビューオアシスなどです。

酸素透過率は、レンズの厚みを考慮した数値ですので、レンズが薄い方が酸素透過率は高くなります。同じレンズ素材で比較すると、厚さが半分になれば酸素透過性は2倍になるといわれています。

・酸素透過の測定基準がメーカーによって異なる場合がありますので、同じメーカーの場合は比較材料になりますが、異なるメーカーの製品の場合は、参考程度としたほうがよいでしょう。

注意点は、酸素透過率が高いほど、空気の通りが良いので空気中のホコリや花粉などを吸着し易く、汚れやすくなることです。アレルギーのある方は注意してください。
また、2週間使い捨てコンタクトレンズを使用する場合は、汚れたレンズをそのまま装着しないよう、日々のケアをしっかり行うことが大事です。

中心厚と酸素透過率の関係

中心厚とは、コンタクトレンズの中心部の「厚み」のことです。レンズが厚いと酸素透過性(酸素の通しやすさ)が低くなります。また、厚いレンズは形状がしっかりして丈夫なものが多いですが、異物感があり目にコンタクトをいれたときに「ゴロゴロ」しやすくなります。